殺害されたイラン司令官、米大使館爆破を画策 トランプ大統領
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は9日、米軍の無人機攻撃で先週殺害されたイラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官について、殺害前に米大使館の爆破を画策していたとの見方を示した。
トランプ氏は記者団に対し、「我々は完全なモンスターを捉えて排除した。ずっと前に排除すべきだった」と指摘。そのうえで、ソレイマニ司令官を殺害した理由を「彼らが米大使館の爆破を企てていたためだ」と説明した。
トランプ氏はまた、司令官殺害に踏み切ったのは「他にも明らかな理由がある」とし、「そのわずか1週間前に人が殺されたり、ひどいけがを負ったりしていた」と述べた。イラクでは先に、イランの後押しを受ける民兵組織のロケット攻撃によって米国人業者1人が死亡、米兵数人が負傷しており、トランプ氏はこれに言及したとみられる。
国防総省高官はトランプ氏の発言を裏付ける形で、ソレイマニ司令官が関与した複数の計画について情報を入手していたことを明らかにした。爆発物を使って米大使館を攻撃する計画もこの中に含まれていたという。
CNNはトランプ氏や国防総省高官の主張の信ぴょう性を確認できなかった。
ソレイマニ司令官殺害の理由を巡っては、連邦議会で8日、ポンペオ国務長官とエスパー国防長官による説明が行われたものの、共和党の有力上位議員2人と民主党議員から批判の声が上がった。複数の議員は、ソレイマニ司令官が攻撃を正当化する差し迫った脅威となっていたことを示す具体的な情報はないと指摘した。