米、別のイラン軍幹部の殺害に失敗 ソレイマニ司令官と同日

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イランによるイラク駐留米軍への攻撃翌日に国民に向けて演説を行うトランプ大統領。米国はソレイマニ司令官を殺害した日に別のイラン軍幹部も狙っていたことがわかった/Win McNamee/Getty Images

イランによるイラク駐留米軍への攻撃翌日に国民に向けて演説を行うトランプ大統領。米国はソレイマニ司令官を殺害した日に別のイラン軍幹部も狙っていたことがわかった/Win McNamee/Getty Images

ワシントン(CNN) 米軍がイラクでイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した2日夜、イエメンでも別の軍幹部を狙った作戦を実施したものの、失敗に終わっていたことが分かった。事情に詳しい米当局者と情報筋が明らかにした。

作戦の詳細や方法については明かしていない。同当局者が把握している限り、コッズ部隊指導部の排除を目的とする他の作戦は現時点では存在しないという。

国防総省の報道官はCNNに寄せた声明で、「イエメンで1月2日に実施された空爆に関する報道は把握している。イエメンは長年、テロリストや他の米国の敵対勢力にとって安全な場所とみられてきた」と説明。一方で、「国防総省はイエメンでの作戦には言及しない」として詳しい情報は明かさなかった。

ただ、国防総省や中東地域を管轄する米中央軍はこれまで通常、イエメンでの攻撃に関して声明を発表してきた。

イエメンで作戦が実施されていたことは米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。殺害作戦の標的となったのは、コッズ部隊で財務を担当するアブドル・レザ・シャハライ氏だという。

米国務省のイラン特別代表ブライアン・フック氏は昨年12月、シャハライ氏の資金活動や組織網、協力者に関する情報に最大1500万ドル(約16億円)の懸賞金をかけると発表していた。

ソレイマニ司令官の殺害理由をめぐり、米国家安全保障当局の高官は依然、同司令官が米国人の命に差し迫った脅威を及ぼしていたとする政権の主張を擁護している。ただ、その証拠は示しておらず、議会や国民の間では攻撃の正当性について懐疑的な見方が残っている。

米軍はこれまでも、イエメンを拠点とする国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への空爆を実施。地上に小規模な対テロ部隊を送り込んだこともある。

米国はまた、イスラム教シーア派武装組織「フーシ」との戦いでイエメン政府を支援するサウジアラビア主導の有志連合に限定的な非戦闘の支援を提供している。イランに対しては、同国がフーシにミサイルや高度な武器を供与していると非難してきた。

イエメンは2015年にフーシが米国が支援するイエメン政府を首都サナアから追い出し、内戦状態が続いている。

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