民主党の主要6候補、アイオワで討論会 勝者と敗者は
3人目の勝者はクロブシャー氏だ。討論会ではバイデン氏以外、あるいはブダジェッジ氏以外の現実路線派を求める有権者らにアピールすることを目指し、その目的を大方達成したといえる。前回ほどの注目は集めなかったものの、自身にとっても満足できるパフォーマンスとなっただろう。
さらにもうひとつの「勝者」として、「政策」も挙げておく。候補者討論会はとかく人格攻撃の応酬に終始し、政策をめぐる議論はなおざりにされがちだ。しかし今回は医療保険制度から子育て、外交政策、気候変動まで多岐にわたる政策が議論され、それぞれの問題に対する各候補の立場がよく把握できた。
一方で敗者の筆頭に挙がるのはバイデン氏だ。討論のうまさで順位をつければ、6人の中で最下位に位置する。要点を忘れたり間違えたりして言い直す場面が目立ち、力強さや自信に欠ける印象を残した。
上院議員時代にイラク戦争への賛成票を投じたことなど、自身の過ちを省みる発言に多くの時間を割いたのも失敗だったと思われる。
ただし、これで指名争いから外れるほどの大失敗とはいえず、レース緒戦の4州で同氏が得ている支持率も大きく落ちることはないだろう。