米海軍第6艦隊が感染対策 欧州寄港の艦船、2週間海上に
(CNN) 欧州やロシア、アフリカ大陸のほぼ全部を作戦担当範囲とする米海軍第6艦隊は5日までに、新型肺炎の感染阻止を図るため欧州内に寄港した艦船に対し海上に2週間とどまる自主的な隔離措置を実施していることを明らかにした。
海軍当局者2人が述べた。太平洋艦隊でも同様の手段が指示されている。第6艦隊の報道担当者はCNNの取材に隔離措置の実施を確認し、乗組員の体調の観察が可能になるとした。
ただ、隔離措置の実施で地域での作戦に支障をきたしているわけでもなく、空母ドワイト・D・アイゼンハワーは3日、地中海上でフランス空母シャルル・ドゴールとの間で相互運用訓練を実施。誘導ミサイル駆逐艦ロスも同日、マルマラ海で火災を起こしたトルコ民間船舶の救助任務に就いた。
一方で、感染拡大を受け米軍の活動には制約が出始めており、発症例が多い韓国での同国軍との共同演習は中断され、米軍兵士らによる不可欠でない韓国訪問は規制の対象となった。
中東地域を管轄する米中央軍も兵士らの移動を抑制している。イタリア駐留の米軍基地では敷地内にある学校、子どもの保育所、ジムや公共施設への接近は一時的に禁じられ、欧州内にある他の米軍基地でも同様の対策が打ち出されるとみられる。