米市長、命令違反の飲み会摘発を指示 捕まったのは妻
(CNN) 州全域に外出禁止命令が出されている米イリノイ州で、市民に対して指示に従うよう呼びかけていた市長の妻が、バーで飲み会に参加していたところを警察に見つかって摘発された。
摘発されたのは、同州オールトンのブラント・ウォーカー市長の妻。ウォーカー市長は3日の記者会見で市民に対し、「今は非常に重大な時です。お願いします。どうか自宅にとどまってください」と呼びかけていた。
しかしその後も命令を無視して外出する市民が後を絶たなかったことから、市長は警察に対し、逮捕権などを行使して取り締まるよう指示した。
警察はこの2日後に、オールトン市内の繁華街にあるバーに踏み込んで、店内で開かれていた飲み会を摘発した。その出席者の1人がウォーカー市長の妻だった。
ウォーカー市長は6日に声明を発表し、警察が5日午前1時ごろ、外出禁止命令に違反して開かれていた集会を摘発したと説明。この場に自分の妻がいたことを警察から知らされたと告白した。
声明の中でウォーカー市長は、「私は警察に対し、妻を外出禁止命令に違反した一般市民として扱うよう指示し、特別扱いはしないよう促した」と強調している。
イリノイ州の外出禁止命令では、単一の世帯などを除く公私の集まりを全面的に禁止している。オールトン警察は今回摘発した店について、週末も営業を続けているという苦情が数件寄せられていたことを明らかにした。
5日に踏み込んだ際には、店内の表からは見えない場所で数人が集まっているのを発見。外出禁止令違反は明らかだったとしている。
警察はこのバーの飲み会に参加していた全員について立件する方針。有罪になれば364日以下の禁錮や2500ドル(約27万円)以下の罰金を言い渡される可能性がある。