米海軍長官代行が辞任、解任の空母艦長を「愚か」
ワシントン(CNN) トーマス・モドリー米海軍長官代行は7日、辞任した。前日には、モドリー氏が、米空母「セオドア・ルーズベルト」の解任されたブレット・クロジャー艦長について、船員向けの演説で「愚か」などと発言した音声が流出していた。
クロジャー氏はセオドア・ルーズベルトの艦長を務めていたとき、船内で新型コロナウイルスの感染拡大について警鐘を鳴らしていた。クロジャー氏は、乗組員の命を救うためには決然たる行動が必要だと海軍上層部に訴える書簡を作成していた。この書簡が流出したことが、クロジャー氏の艦長解任につながった。
モドリー氏はグアムへ移動し、乗組員に対して演説を行ったが、このなかでクロジャー氏を批判していた。一方のクロジャー氏は下船時に乗組員から拍手や歓声で送り出されていた。
今回流出したモドリー氏の発言では、クロジャー氏について、空母の指揮を執るには「あまりにも世間知らずか、もしくは、あまりにも愚か」などと述べていた。また、指揮系統を離れて書簡を送ったことについて「裏切り」と指摘していた。
モドリー氏は辞任を発表した書簡の中で、こうした発言については言及しなかったが、その後、海軍全体に対して、書簡をめぐる騒動について謝罪した。
エスパー国防長官はモドリー氏からの辞任の申し出を受け入れたことを確認した。
海軍当局者によれば、7日午前時点で、セオドア・ルーズベルトの乗組員少なくとも230人が新型コロナウイルス陽性となっている。