米保健福祉省の報道官、中国人への差別的言動など多数ツイート 現在は削除
(CNN) このほど就任した米保健福祉省(HHS)の報道官が、中国人に対する人種差別的な誹謗中傷などをツイッター上で大量に投稿していたことが24日までに分かった。投稿は現在、本人によってほぼすべて削除されているが、CNNが過去のホームページを収集・公開するウェブアーカイブサービスを利用して内容を確認した。
差別的なツイートが発覚したマイケル・カプート氏は先週、HHSの広報担当次官補に任命された。同氏は2016年の大統領選でトランプ氏の陣営に加わり、選挙戦を支援した経歴を持つ。当該の投稿は2月下旬から4月初旬にかけて行ったツイートやリツイート計1300件以上で、その多くは感染が急速に拡大した新型コロナウイルスに関するものだ。
投稿には対応にあたる当局者への賛辞やより直接的な情報分析も含まれるものの、その多くは陰謀論に関する言及とトランプ政権を批判する人たちに向けた激しい非難の声が占めている。
3月12日の投稿では、米国が中国・武漢に新型コロナウイルスを持ち込んだとする根拠のない説に対し、「何百万人もの中国人がコウモリの血を食前酒代わりにすすっている」とツイート。アリクイを食用にしているなどとも書き込んだ。
また野党・民主党について、トランプ政権への批判材料とするため多くの米国人がコロナウイルスに感染し、死亡することを望んでいるとの趣旨のツイートを多数投稿した。
さらにメディアに対しても、トランプ大統領にとって不利益となるよう意図的にパニックを作り出しているとの見解を表明。3月18日には、記者の1人がトランプ大統領に対し新型コロナウイルスを「チャイナウイルス」と呼ぶ理由について尋ねたことを受け、「彼らは多くの人々がなぜ自分たちを国民の敵とみなしているのかもわからないのだろう。中国共産党の手先になって働いていれば当然の話なのだが」と投稿した。
CNNにコメントを求められたカプート氏は、過去のツイートを報じられたことについて「全く気にしない」と回答。ツイートの削除は毎月行っていると主張した。