ファウチ所長、米上院公聴会で証言 性急な経済再開に警告

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米上院で「職場や学校への安全な復帰」をテーマに公聴会が開かれた/POOL

米上院で「職場や学校への安全な復帰」をテーマに公聴会が開かれた/POOL

(CNN) 米上院で12日に開かれた新型コロナウイルス対策についての公聴会で、ホワイトハウスによる対策チームの主要メンバー、ファウチ国立アレルギー感染症研究所長らが証言した。ファウチ氏は各州などが経済再開を急ぎ過ぎれば重大な結果を招くことになるとの警告を発した。

上院の保健・教育・労働・年金委員会はこの日、「職場や学校への安全な復帰」をテーマに非公開の公聴会を開いた。ファウチ氏とレッドフィールド疾病対策センター(CDC)所長、ハーン食品医薬品局(FDA)長官、ジロアー厚生次官補が証人に呼ばれ、全員が自主隔離措置などを理由にビデオ会議システム通して証言した。

アレクサンダー委員長もテネシー州の自宅から議事を進行した。室内の出席者はまばらで、互いに距離を置いて着席し、一部の議員らはマスクを着けていた。

ファウチ氏は証言の中で、州や市が感染拡大への十分な対応能力のないまま尚早な経済再開を進めた場合は、あちこちで感染者が増加し、さらには手のつけられない流行に至る恐れがあると指摘。「そうなれば避けられるはずの苦痛や死を招くだけでなく、経済回復への道まで後戻りすることになりかねない」と警告した。

経済再開に積極姿勢を示すトランプ氏にブレーキをかけた形だが、ファウチ氏は同氏と「敵対的な関係」にはないと述べた。

公聴会ではトランプ政権の対応や今後の方針をめぐり、与党・共和党と野党・民主党の分断が浮き彫りとなった。共和党のアレクサンダー氏は冒頭で、「非難合戦に時間を費やす前に言っておきたいことがある」と切り出し、当初は米国内のだれもが他国と同様、新型ウイルスの感染力などを過小評価していたと強調した。

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