米でウイグル人権法成立 トランプ氏、習氏に収容所で同調か
(CNN) トランプ米大統領は17日、中国新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族ウイグル族らへの人権弾圧に関与した中国政府高官らに制裁を科す「ウイグル人権法案」に署名し、同法が成立した。ホワイトハウス報道官が確認した。
一方、米紙ウォールストリート・ジャーナルは同日、ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障担当)が近く出版する回顧録で、トランプ氏が中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談した際、ウイグル族らの収容所に触れ、建設を進めるべきだとの考えを伝えていたことを明かしたと報じた。
ウイグル族に加え、他のイスラム系少数民族への人権侵害も非難しているウイグル人権法案は米上下両院議会で既に圧倒的な支持票で可決されている。
法案の成立を受け大統領は今後180日内に弾圧に絡んだ中国政府当局者や全ての個人を特定し、議会に報告書を提出することになる。
拷問、訴追や裁判なしの拘束延長、拉致や非人道的な処遇などの行為に加わった中国政府当局者らは制裁の対象となる。資産凍結、入国査証の取り消しや米入国への禁止などが科される。
ボルトン氏の回顧録の抜粋によると、トランプ氏は昨年の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)での夕食会に合わせて習氏と会談。通訳だけを交えた席で習氏はトランプ氏に収容施設の建設の理由を説明。
この通訳によると、トランプ氏は正しいことであり、建設するべきだと応じたという。また、米国家安全保障会議のアジア担当者はボルトン氏に、トランプ氏が2017年11月に訪中した際、似たような言葉を口にしたことも明かしたという。