米南部、若年層の新型コロナ感染が急増 当局が警告
(CNN) 米南部一帯で若年層の新型コロナウイルス感染が急増し、各地の当局が警告を発している。
若年層の感染報告はフロリダの一部やカリフォルニア南部、ジョージア、テキサスなどの州で目立つ。その多くがほかの地域に先駆けて経済活動を再開していた。
検査体制が拡充した結果、より多くの感染者が見つかるようになったとも考えらえるが、対人距離確保など感染対策のルールが守られていないことを懸念する声もある。
テキサス州のアボット知事は先週、複数の郡で30歳未満の若年層が新規感染者の過半数を占めるようになったと指摘。5月下旬の戦没者追悼記念日(メモリアルデー)前後に開かれたパーティーや、バーなどへの出入りで感染が広がった可能性があると述べた。
フロリダ州のデサンティス知事は19日、同日までの1週間に確認された新規感染者の年齢の中央値は37歳まで下がり、今月第2週の新規感染者は45歳未満が62%を占めたと語った。4月初めまでの分布と比べ、大きく若年化しているという。
デサンティス氏は若年層について「検査件数が増えているだけでなく、過去1週間で陽性率も上がっている」と説明する一方、その大半が無症状で、治療を必要としないと述べた。
ただ専門家らの間では、若者が両親や祖父母らに感染を広げる事態も懸念されている。
サウスカロライナ州の保健当局も19日、30歳未満の陽性率が上昇し、21~30歳が全感染者の約18%を占めていると発表した。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国内の新規感染者数は少なくとも23州で前の週を上回り、このうちテキサス、フロリダなど10州では1.5倍以上に急増している。