トランプ大統領、盟友ストーン被告の刑を免除 収監直前
(CNN) トランプ米大統領は10日、議会への偽証罪などで有罪評決を受けた長年の盟友ロジャー・ストーン被告について、刑を免除すると発表した。ストーン被告は近くジョージア州の連邦刑務所に出頭する予定だった。
ストーン被告は昨年11月、マラー元特別検察官によるロシア疑惑捜査の一環で、議会への偽証罪や証人に偽証を要求した罪、議会の委員会手続きを妨害した罪などで有罪評決を受けた。検察はストーン被告がトランプ氏を守る目的から、トランプ陣営とのやり取りを隠したとしている。
トランプ氏は今回の刑免除に先立ち、数カ月にわたりロシア疑惑捜査の歴史を書き換える試みを続けていた。こうした試みには、諜報(ちょうほう)関連資料の機密解除、ロシア捜査の端緒に関する対抗捜査の強化、フリン元大統領補佐官に対する起訴の取り下げなどが含まれる。
ホワイトハウスのマクナニー報道官はストーン被告について、「ロシア疑惑というでっち上げの被害者」と言及。ロシア疑惑は左派や左寄りのメディアがトランプ大統領を陥れようとして長引かせたもので、「トランプ陣営およびトランプ政権とロシアの間に共謀はなかった」とした。
さらに、あらゆる米国民と同様、ストーン被告にも公正な裁判や自己を弁護する機会を与えられる権利があり、大統領はそれに介入することは望まないと説明。しかし「不公正な訴追、逮捕、公判に至った言語道断な事実関係や状況に照らし、大統領は刑を免除することに決めた」としている。
ストーン被告の刑の執行をめぐっては、司法省が今週、14日からの収監を支持する方針を表明。ストーン被告自身、裁判所から執行猶予が認められることはないだろうと述べていた。