米国の新型コロナ感染者数、公式統計をはるかに上回ると推計 CDC
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は21日、米国での新型コロナウイルス感染の実態について、実際の感染者数は、地域や時期によって違いはあるものの、報告された症例数の2~24倍に上るという推計を発表した。
CDCは新型コロナウイルスの感染者数について、「ほとんどの場所で10倍を超すと思われる。報告された症例数を上回る感染が起きていた」と指摘する。
ニューヨーク州の場合、4月1日までの感染者は64万2000人に上っていたとCDCは推計する。しかしこの時点で公式に報告された症例数はわずか5万3803例だった。つまり、実際の感染者数は、報告された症例数の12倍を超えていたことになる。
フロリダ州南部やコネティカット州、ミネソタ州の感染者は、公式統計の推定6~11倍だった。
こうした推計は控えめに見積もった数字だと、米医学会誌に掲載された論文では指摘している。今回の分析に使われたデータはCDCのウェブサイトに掲載されている。
米国は依然として、集団免疫の獲得にはほど遠い状況にある。だがそれも、1度感染すれば免疫ができるという前提に基づくもので、その前提が成り立つかどうかは専門家にも分かっていない。
米ジョンズ・ホプキンス大学の統計によると、米国内では21日、新型コロナウイルスの症例5万7216例と、少なくとも970人の死亡が報告された。これまでに確認された症例は累計で少なくとも389万例、死者は14万1800人を超えている。