米コロナ禍、対策怠れば「史上最悪の秋」に CDCが警告
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)のロバート・レッドフィールド所長は14日までに、新型コロナウイルスの感染状況について、当局が推奨する対策に従わない場合、秋には米国の保健衛生史上最悪の事態が訪れると警鐘を鳴らした。
米国の医療健康情報サイトWebMDの取材に答えたレッドフィールド所長は「国の現状と、新型コロナとの戦いのため、皆さんに4つの簡単な対策をお願いしたい。それはマスクを着けること、適切な対人距離を確保すること、手を洗うこと、人ごみに賢く対処することだ」と述べた。
さらに「一部の人へのお願いではない」「国民全員が実行しなくてはならない」と強調したうえで、これらの推奨事項が守られなければ「公衆衛生の観点から、我々が過去に経験した中で最悪の秋を迎える」恐れがあると訴えた。
自治体の中には、すでに来月以降の準備に入ったところもみられる。
ミズーリ州カンザスシティーのルーカス市長は、感染拡大を受けて発出した市の緊急事態命令を来年1月16日まで延長した。この命令はほとんどの市民を対象に公共の場での顔を覆うものの着用を義務付けるほか、バーへの入店を定員の50%未満に制限することなどを定めている。
カンザスシティー保健衛生当局の責任者は13日の報道向け発表で、「向こう5カ月間、新型コロナウイルスがなくならないことは誰の目にも明らかだ」と指摘。夏から秋、冬にかけて健康面での緊急事態が継続するとの見方を示した。
CDCによれば、秋と冬はインフルエンザが流行する季節でもある。
米ジョンズ・ホプキンス大学がまとめた米国内の新型コロナ感染者数は現在520万人以上。死者は16万6000人を超えている。12日だけで5万5910人の新規感染者と1499人の死者が報告された。死者数は5月以降で最多を更新した。