数十人を襲った凶暴な七面鳥、ようやく捕獲に成功 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州オークランドで、何カ月も前から次々に人を襲っていた凶暴な野生の七面鳥「ジェラルド」がようやく捕獲され、住民が胸をなでおろしている。ジェラルドは無事、別の安全な場所に移された。
ジェラルドの体重は推定約9キロ。これまでに襲われた人は推定50人を超え、ジェラルドが頻繁に出没するローズガーデン公園は5月から閉鎖されていた。
市は何度も捕獲を試みたが失敗に終わり、野生生物への緊急対応を手掛ける専門家のレベッカ・ドミトリクさんに捕獲を依頼した。
数週間にわたってジェラルドを観察していたドミトリクさんと夫のドウェイン・タイタスさんは、22日にローズガーデン公園で初の捕獲に挑戦した。
公園内で発見したジェラルドは、子どものいる家族連れを狙って攻撃態勢に入っている様子だった。
凶暴になる前、街中で目撃されたジェラルド/Courtesy Mike Taylor
そこでドミトリクさんはブルーベリーを投げるなどしてジェラルドの注意を引きつけて、わざと怖がる様子を見せ、自分に向かってくるように仕向けた。
ジェラルドがさらに近寄って来た瞬間をとらえて、ドミトリクさんは首と肩のあたりの羽毛のない部分につかみかかった。「わずか1ミリ秒で彼を両腕でくるみ、力強い翼を抱きしめるようにして抑え込んだ。ただし呼吸するためには胸骨を動かさなければならないので、強く抑えすぎないようにした」
すぐにタイタスさんが駆けつけて2人でジェラルドを捕獲器に入れることに成功。間もなく魚類野生生物局も到着し、数キロ離れた人の住んでいない場所に運んで、タグを付けてジェラルドを無事に放した。ローズガーデン公園の立ち入り禁止は解除された。
ジェラルドが人を襲うようになったのは、人に餌を与えられたことが原因だったと関係者は推定し、野生生物に餌を与えてはいけないことを示す好例と位置付けている。