死刑執行を延期、コロナ禍で実施困難に 米テネシー州
(CNN) 米テネシー州のビル・リー知事(共和党)は12日までに、来月3日に予定されていた死刑囚の刑執行が新型コロナウイルスの影響で難しくなったとして来年4月9日までに一時的に延期すると発表した。
この死刑囚の弁護士は声明で新型コロナを理由にした知事の延期の判断は正しいとし、「執行に立ち会う関係者を刑務所に入れることは関係者自身、刑務所の職員や他の服役者にとって安全でない」と述べた。
パービス・ペイン死刑囚は1988年、母娘2人を刺殺した2件の第1級殺人罪で有罪が確定した後、死刑判決を2度言い渡されていた。また、被害者の当時3歳の息子の殺害を意図したとの暴行の罪でも有罪となっていた。息子は助かっていた。
裁判所文書によると、ペイン死刑囚は無罪を主張。被害者のアパートを訪れたのは助けを求める叫び声を聞いたためと訴えていた。
同死刑囚の弁護士は声明で、刑執行の延期で生じた時間を使い、冤罪(えんざい)証明の活動に当たる団体と共にペイン死刑囚が強く主張する無罪を裏づける調査を行うと述べた。