トランプ氏、バノン氏ら73人の恩赦を発表 減刑70人
(CNN) トランプ米大統領は任期最終日の20日未明、元側近のスティーブ・バノン元首席戦略官ら73人に対する恩赦と、70人の減刑を発表した。
米国ではもともと退任前の大統領による恩赦が恒例となっているが、トランプ氏の恩赦対象は特に、自身の政治的盟友が目立つ。
19日に発表された対象者のリストでは、軽い罪で長期の刑に服している受刑者らが大半を占める一方、バノン被告をはじめ、議論の分かれる名前もいくつか挙がった。
バノン被告は、メキシコ国境に壁を建設する運動の資金集めで、寄付者から100万ドル以上をだまし取ったとして起訴された。同被告に恩赦を与えるべきかどうかについては、ホワイトハウス内部でぎりぎりまで議論が続いたとされる。
情報筋によれば、トランプ氏自身も最終的に対象者を決めるまで、19日夜の時点でまだ迷っていたという。
トランプ陣営の資金集めを率いた人物で、外国の資産家から多額の金を受け取り違法なロビー活動をした罪を認めたエリオット・ブロイディ被告や、恐喝や虚偽の税申告で有罪となったデトロイトのクワメ・キルパトリック元市長らにも恩赦が与えられた。
このほかに銃の不法所持で有罪を認めていたラップ歌手のリル・ウェイン被告が恩赦、同じく銃器関連の罪を認めたラップ歌手のコダック・ブラック被告が減刑の対象となった。
リストにトランプ氏自身や家族の名前は含まれていない。ただし同氏が任期切れとなる20日正午までに、さらなる恩赦を発表する可能性も残っている。