トランプ氏、バイデン氏に「非常に寛大な手紙」残す ホワイトハウス去る前に
(CNN) バイデン米大統領は20日、トランプ前大統領がホワイトハウスを去る前に自身宛ての「非常に寛大な手紙」を残したと明らかにした。
バイデン氏は就任初日に発出する大統領令に署名した後、ホワイトハウスの執務室で手紙に言及。トランプ氏への敬意から直ちには内容を公表しない考えを示した。
バイデン氏は記者団に「(前)大統領が非常に寛大な手紙を書いてくれた」と明かし、「私的な内容だったため、トランプ氏と話すまで内容は公表しない」と述べた。
トランプ氏の側近がCNNに語ったところによると、この手紙は「個人的なメモ」で、米国の成功と新政権が国のために尽力することを祈念する内容。バイデン氏への手紙の執筆は、トランプ氏が退任前夜に大統領執務室で行うことのリストに入っていたという。
近現代の米国では退任する大統領が後任に手紙を書き、大統領執務室の執務机「レゾリュート・デスク」の上に残すのが伝統となってきた。
関係者の1人によると、トランプ氏は大半の側近にはバイデン氏へのメモを見せていないという。
トランプ氏自身、2017年の大統領就任時に前任のオバマ元大統領から手紙を受け取った。手紙の内容に感激し、読んですぐオバマ氏に電話をかけようとしたものの、オバマ氏はまだ大統領専用機でカリフォルニア州パームスプリングスに移動中で、電話を取ることができなかった。
トランプ氏は20日の退任演説ではバイデン氏の名前に触れなかったが、「新政権の幸運と大きな成功」を祈ると述べた。