米上院、イエレン前FRB議長の財務長官指名を承認 女性初
ニューヨーク(CNN Business) 米議会上院は25日、ジャネット・イエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長を財務長官とする人事を承認した。財務長官に女性が就任するのは米国史上初めて。
就任後はバイデン大統領が打ち出した1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナ対策を主導する役割を担う。対策法案の議会通過や政策実施の監督に携わることになる。対策には1人当たり1400ドルの現金給付や失業手当の拡充、新型コロナウイルスのワクチン接種及び検査に拠出する資金の増額などが盛り込まれている。
承認に当たって先週行われた公聴会でイエレン氏は対策の規模と範囲は妥当なものだと主張。新政権にとっての最優先課題は米国とその国民にパンデミック(世界的大流行)を乗り越えさせることでなくてはならず、他の懸念に対応するのはその後だとの認識を示した。これらの懸念には膨れ上がる米国の財政赤字や増税などが含まれる。
またコロナ対策でもとりわけ重要なのがマイノリティーの労働者や女性に救済策を提供することだと強調。こうした人々こそ景気低迷の痛手を最も被っていると指摘した。
上院財政委員会は22日、イエレン氏の指名を26対0の全会一致で承認していた。
同氏は2014年、女性として初めてFRB議長に就任した。