米州兵5000人超、3月半ばまで首都に残る 陸軍が確認
(CNN) ジョン・ホワイトリー米陸軍長官代行は25日の記者会見で、州兵5000人以上が3月中旬にかけて首都ワシントンに引き続き配置されると発表した。向こう数週間にわたって混乱の発生が懸念される中、治安を確保する狙いがある。
ダニエル・ホーカンソン州兵総局長によると、現在ワシントン市内に配置されている州兵の数は1万5000人。今後は今週末までに7000人、3月中旬までに5600人と順次減らしていく方針だという。
州兵のうち500人は米公園警察の支援に、550人は首都警察の支援にそれぞれ向こう2週間携わる予定。また5000人は引き続き議会警察の支援を、600人は大統領警護隊(シークレットサービス)の支援を、それぞれ3月中旬にかけて行う。ホワイトリー陸軍長官代行が明らかにした。
同氏は今後数週間で複数の行事が開かれる中で、合法的な抗議行動が起きる事態が想定されると指摘。抗議自体は憲法が保障するものだが、悪意のある参加者に利用されたり、他の問題が発生したりする恐れがあるとの見方を示した。
CNNがこれまで報じたように、今月6日の連邦議会議事堂への乱入事件を受け、バイデン大統領の就任式には2万5000人の州兵が配置された。今後トランプ前大統領の弾劾(だんがい)裁判やバイデン大統領の最初の議会演説などが予定される中、混乱が起きる可能性もあるとして数千人規模の州兵の配置を3月まで継続することが議論されていた。
一方、コロンビア特別区の州兵を率いるウィリアム・ウォーカー少将は25日、配置された州兵の間で新型コロナウイルスの感染が拡大し、200人が陽性反応を示したことを確認した。全員が治療を受け、隔離されているという。
ホーカンソン州兵総局長はこれらの州兵について、14日間の隔離を経て完全回復した後、それぞれの州に帰還させると説明した。