議事堂乱入した「QAnonのシャーマン」、連邦地裁が拘置継続の判断
(CNN) 1月の連邦議会議事堂襲撃事件で、やりを持って議事堂に乱入した陰謀論集団「QAnon(キューアノン)」の自称「シャーマン(霊能者)」に対し、首都ワシントンの連邦地裁は8日、拘置を継続するべきとの判断を下した。
ジェイコブ・チャンスリー被告は、事件をめぐる6件の罪状で無罪を主張している。
地裁判事は同被告に反省の色がなく、自宅軟禁に切り替えれば政府へのさらなる攻撃を図る恐れがあると判断。危険人物として拘置継続を求める司法省の立場を支持した。
判事はさらに、同被告が事件での自身の行動を「平和的で無害」だったと主張し、警官らに招かれて議事堂に入ったなどと話していることに対し、「現実との乖離(かいり)」を指摘。証拠を改ざんして行為の重大さを否定しようとする試みには「説得力がない」とも断じた。被告は最近、収監先でのインタビューで、こうした主張を展開していた。
判事は特に、同被告が議事堂に長さ180センチあまりのやりを持ち込んだことを重大視している。被告の弁護士が単なる旗ざおだったと主張したのに対し、旗の先端に金属製のやり先をつけた「危険な武器」だったことは間違いないと述べた。
議事堂襲撃事件をめぐっては、チャンスリー被告のほかにも多数のQAnon信奉者が起訴されている。