新規感染減少ならガイドラインも「より自由に」 ファウチ所長
ワシントン(CNN) 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は14日、米国民の新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、新規感染件数が減少すれば、7月4日の独立危険日の祝日までには新型コロナウイルスに関するガイドラインもより自由なものとなるとの見方を示した。
ファウチ所長はCNNの番組に出演し、具体的にどの指針かは言えないとしながらも、ワクチンの接種が行われて感染の水準が低くなれば、独立記念日までには現在よりもガイドラインはより自由なものとなっていることは確かだと言えると語った。
ファウチ所長は、夏季休暇までにマスクの着用や社会的距離の確保を必要としない通常の段階に戻れるのかという質問に対しては、「より強い確信を持てるだろう」と述べた。
米疾病対策センター(CDC)は1週間ほど前に新しいガイドラインを発表し、ワクチンの接種がすんだ人は他のワクチン接種者やと会えるほか、一定の環境下でワクチン接種がすんでいない少人数のグループとも対面が可能だとした。
CDCは依然として、ワクチン接種をしていない人に対しては、一緒に住んでいない人との社会的距離の確保やマスクの着用、人混みを避けることなどを呼び掛けている。
ファウチ所長はまた、米国も新たにロックダウン(都市封鎖)を決めたイタリアと同様の状況に陥る可能性があると指摘した。イタリアでは新型コロナウイルスの変異型の感染件数が増加するなどしたため15日から新たなロックダウンが始まる。
ファウチ所長は、イタリアでは感染件数が減少して横ばい状態となって新型コロナウイルス対策を縮小したと指摘。飲食店やバーを再開させ、若年層が特にマスクの着用をやめて、再び感染件数が増加したと語った。
ファウチ所長は、引き続きワクチンの接種を行い、新型コロナウイルスの流行抑止に向けた公衆衛生の措置をいきなり縮小せずに防護を高めれば、イタリアのような事態は避けることができるとの見方を示した。