米国で変異ウイルスの感染拡大、若者の入院が増加
(CNN) 全米で報告された新型コロナウイルスの変異株「B.1.1.7」の症例が1万例を超え、各州がワクチン接種を急ぐ中で、再び感染が拡大する事態が懸念されている。
B.1.1.7は英国で最初に報告された変異株で、感染力が強いだけでなく、致死性も高いと思われる。
同変異株は欧州の一部を混乱に陥れており、米国も対策を緩めればそうなりかねないと専門家は警告する。
米ベイラー医科大学国立熱帯医学校のピーター・ホッテズ学部長は、米中西部の北部ではB.1.1.7変異株のために発症して入院する若者が増えていると指摘、「B.1.1.7変異株は、我々がこれまで目にしてきた種類の新型コロナ感染症と違って、恐らく若者が重症化する可能性が大きい」とした。
米疾病対策センター(CDC)が報告したB.1.1.7の症例数は1万1500例以上。しかしこれはゲノム解析によって確認できた症例にすぎない。
ゲノム解析は新型コロナの全症例で行われているわけではなく、実際の症例数はこれよりはるかに多い可能性もある。
B.1.1.7の症例数が最も多いフロリダ州は、春休みの人出でにぎわい、まだワクチン接種を受けておらず、マスクも着けていない住民らが大勢集まっていた。