アフガン駐留米軍、9月11日までに撤退 バイデン大統領が発表へ
ワシントン(CNN) 米国のバイデン大統領が、14日にもアフガニスタンに駐留している米軍について9月11日までに撤退させるとの方針を正式に発表する見通しとなったことがわかった。政権高官が明らかにした。今年の9月11日は米同時多発テロから20年を迎える。
撤退の期限は当初の予定だった5月1日から延長されることになる。トランプ前政権がアフガニスタンの反政府勢力タリバーンとの間で撤退で合意していたが、数カ月間の延長となった。
バイデン大統領はここ数カ月、顧問らと検討を進めていたが、当初の撤退期限を長く超えて米軍がアフガンにとどまり続けるべきではないと考えていることを示唆していた。
政権高官によれば、北大西洋条約機構(NATO)の部隊も同時期に撤退する見通し。駐留米軍が9月11日よりも「かなり前」に撤退することもあり得るという。
当局者によれば、米国はタリバーンに対して、撤退中に米軍に攻撃があった場合は報復があると「はっきりと」伝えたという。
しかし、米軍の撤退にはリスクも伴う。バイデン大統領の前任者のオバマ元大統領とトランプ前大統領も撤退を試みたものの、最終的にはアフガンでの戦争から米国を引き離すことはできなかった。
軍幹部は米軍が引き続きアフガンに駐留することを提唱しており、不十分な状態での撤退はアフガン政府の崩壊につながる可能性があるとの見方を示している。米情報機関は、タリバーンが戦場で優位に立つ可能性が高いと警告している。