アフガン空軍の飛行能力の喪失懸念、撤退後に 米司令官
(CNN) アフガニスタンを管轄する米中央軍のフランク・マッケンジー司令官は24日までに、駐留米軍の全面撤退後に反政府勢力タリバーンが米軍や北大西洋条約機構(NATO)の有志連合軍ではなくアフガン軍への攻撃を強め、現在のような軍事的な抵抗力が消滅する事態への懸念を表明した。
米上院軍事委員会の公聴会で述べた。アフガン軍の戦闘能力への不安を示し、特に米軍の支援を失った後のアフガン空軍による航空機の運用能力の衰退に言及。
「米国の契約業者はアフガン空軍の航空機に重要な支援や整備、修理を提供しており、これらの手助けを欠いた場合、航空機を飛ばせなくなる可能性もある」と指摘した。
米国はアフガンに現在駐留する米軍2500人だけでなく、6100人以上いる契約業者も引き揚げさせる意向だと説明。これら契約業者はアフガン政府と軍への支援や訓練、維持管理などに携わっているとした。
バイデン米大統領は先に、アフガン駐留米軍の今年9月11日までの撤収方針を表明。撤退作業は5月1日にも始まる見通しとなっている。
司令官はまた、米軍や有志連合軍のアフガンからの撤退後、同国での米国の軍事的影響力や空爆能力を維持するための措置を講じる方針も明らかにした。