バス車内で会話の米大学生2人、中国の同じ孤児院出身だった 15年ぶりの再会
(CNN) 米国バージニア州の大学に通う学生2人がバスで話をしていたところ、15年前に中国の同じ孤児院で暮らしていたことが判明する出来事があった。
同州リンチバーグのリバティー大学に通う2年生、アリー・コールさんは今月14日、バスの車内で1年生ルビー・ウィエルズビキさんの隣に座った際、教室に着くまで黙って座っていなくて済むように話しかけた。少し世間話をしたところで、隣にいるのは昔一緒に暮らしていた人だと気付いた。
2人の会話は最初、自分たちの専攻や出身など、大学生にとってありふれた内容だった。しかし2人とも中国出身であること、過去のエピソードの多くが一致していることを知り、日常的なやり取りは一変した。
そして2人が里親に引き取られる前に暮らしていた孤児院、済南市社会福利院の写真を取り出すと、2人とも同じ時期にそこにいたことが判明した。
2人はバスから降りた後も古い写真を見せ合い、一緒に並んで写っている写真まで発見した。2人とも、事態をのみ込むのに少し時間がかかったと語る。
ウィエルズビキさんはCNNの取材に、「少しのあいだ言葉が出てこなかった。2人とも衝撃を受けていたからだと思う」と振り返る。
コールさんも「過去に一緒にいた人が本当に目の前に現れて、ただただ衝撃だった」「講義に行くまでピンとこなかった」と話した。
さらに、2人が約1週間違いで里親に引き取られたことも分かった。
2人とも中国にいたのは数年だけのため、幼少期についてはあまり知らなかった。現在はそれぞれの両親に他にも写真がないか尋ねて、当時のことをもっと知ろうとしているところだ。
2人は新たな友情を天の恩恵と呼び、生徒数1万5000人の大学で出会えたのは偶然ではないと説明。ウィエルズビキさんは「これは神の手で決まっていたこと。神様の取り計らいとしか考えられない」と語っている。