受刑者使う電話料金を無料化、州で初 米コネティカット
(CNN) 米コネティカット州は24日までに、刑務所の受刑者が獄内から家族などへかける電話料金を来年10月22日から無料にすると発表した。この種の措置は米国の州で初めてとなる。
未成年者が収監される矯正施設でも来年10月1日から適用する。同州のネッド・ラモント知事が関連法案に今月署名していた。必要経費は税金で賄う。
法案によると、全ての音声通信手段が無料となり、ビデオや電子メールサービスも含まれる。電話を受ける家族なども支払いが不要になる。無料となるのは電話の場合は90分間となる。
刑務所改革を求める非営利団体の責任者は今回の州政府の行動を歴史的な措置と歓迎。服役者の家族の生きる支えや収監された子どもと両親との接触の維持につながると評価した。
州政府管理の矯正施設で電話サービスの運営を担う企業「セキュラス・テクノロジーズ」も声明で支持する考えを表明した。
無料化は顧客に安心感を与えるだけでなく、電話などの通信サービスをより使いやすいようにする方途を模索している他の州の先導役にもなると評価。同社は今年7月1日から服役者がかける電話料金を平均で20%値下げする措置を始める予定。
米国の都市ではニューヨークが2019年、市内の刑務所の受刑者の電話料金を初めて無料にしていた。同市ではこれ以前、通話の最初の1分間で50セント(約55.5円)、その後は1分経過するごとに5セントの料金を課していた。現在は、市の矯正施設管理当局が2万5000回以上となる電話に要する経費を負担しているという。