テーマパーク王国の米フロリダ州オレンジ郡、感染拡大で「危機態勢」
ワシントン(CNN) ウォルト・ディズニー・ワールドなどテーマパークが集中する米フロリダ州オレンジ郡のジェリー・デミングズ市長(民主党)は26日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて同郡が「危機態勢」にあると警告を発した。
デミングズ氏は同日の記者会見で、郡内の新規感染者は1日あたり1000人に迫っていると指摘。これは昨年のピークと同じ水準だと危機感を示した。
そのうえで「拡大を抑えるために力を合わせなければ」と述べ、住民らにワクチン接種を呼び掛けた。同氏によると、接種は進んでいるもののペースが遅く、12歳以上の住民で少なくとも1回の接種を受けた人の割合は61.59%だという。
米疾病対策センター(CDC)によると、フロリダ州では全ての郡で市中感染のレベルが「高い」と判定されている。
オレンジ郡にはディズニー・ワールドのほかに、ユニバーサル・スタジオやシーワルドもある。各パークでは来園者の検温など、感染対策のルールの多くをすでに解除している。ワクチン接種が完了していれば、マスクの着用も求められない。
ここ1週間の州全体の新規感染者数は、全米の合計の4分の1近くを占めた。人口10万人あたりでは49人と、全米平均の同16人を大きく上回り、アーカンソー、ルイジアナ両州に続く第3位だった。
1週間の死者数は282人と全米で最多を記録。人口当たりでは全米6位に位置している。
CDCのデータによれば、同州でワクチン接種を完了した人の割合は48.5%で、全米平均の49.1%を下回っている。