全米で新型コロナ感染が拡大、ワクチン接種率はピーク時から落ち込む
(CNN) 新型コロナウイルスのより危険な変異株「デルタ株」の感染が全米で拡大するなか、専門家からはコロナ流行の収束にはまだ遠いと警告の声が出ている。
ジョンズ・ホプキンス大学によれば、23日までの1週間は前週と比較して全米で新型コロナウイルスの感染件数の報告が増加した。
カリフォルニア州ではサンディエゴ郡とロサンゼルス郡で、いずれも2月以来最多となる感染件数が報告された。ロサンゼルス郡では2週間前と比較して入院者数は2倍以上となっている。フロリダ州では、新規の陽性率は2週間前と比較して約2倍となった。
ルイジアナ州は人口あたりの増加率では全米首位となった。ルイジアナ州が21日に発表した件数は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以降、1日あたりの件数としては過去3番目の多さだった。ルイジアナ州知事によれば、感染の80%以上がデルタ株によるものだという。
米疾病対策センター(CDC)によれば、少なくとも住民の半数がワクチン接種を完了していないのは30州にのぼる。23日時点でワクチン接種を完了した1日あたりの平均人数は1月末以降で最低の水準となった。
ワクチン接種は新型コロナウイルスの感染や入院の可能性を大きく減らせる点で、依然としてウイルスに打ち勝つための最良の方法となっている。今年、冬季休暇での感染急増後にもその効果を示した。
ビベック・マーシー医務総監はワクチン接種をした人が新型コロナウイルスに感染するのはまれで、感染しても症状が軽かったり無症状だったりする可能性が高いと指摘した。