ペロシ氏、下院共和党トップを「ばか」と形容 マスク義務化への批判受け
(CNN) 米民主党のペロシ下院議長は、連邦議会下院でのマスク着用義務化を批判した共和党のマッカーシー下院院内総務について記者団から問われ、同氏を「ばか」と形容した。下院で主導的立場にある両者の不和が改めて浮き彫りになった形だ。
ペロシ氏は議事堂の外で自身の車に乗り込む際、記者団の質問に答えて「彼(マッカーシー氏)はそれほどのばかということだ」と述べた。
ペロシ氏の侮辱的な言動は、マッカーシー氏による新たなマスク着用義務への批判を受けてのもの。
マッカーシー氏はツイッターで「マスク着用が再び義務化される恐れがあるが、これは科学に基づく判断ではない。リベラル派の政府の役人が、パンデミック(世界的大流行)の状況を永続させたいがためにひねり出したものだ。間違いない」と主張していた。
ペロシ氏のコメントについて問われたマッカーシー氏は、「ペロシ氏がそれほど聡明なら、同じ連邦議会内にあって下院と上院の間で判断を変える科学的根拠をぜひ教えてほしいものだ」と回答。マスクについて上下両院でルールが異なる点に言及し、下院議長としての同氏の判断にどのような科学的根拠があるのか疑問を呈した。
CNNがペロシ氏と話し合うつもりはあるかと尋ねると、「話したところで成果があるとは全く思わない」と述べた。
先週公表されたCNNの調査結果によると、下院の共和党議員の半数近くは新型コロナウイルスワクチンを接種したかどうかについて公言するつもりはないと回答していた。
ペロシ氏の首席補佐官代理を務めるドリュー・ハミル氏はすぐさまツイッターで同氏の冒頭のコメントに言及。音質の問題で内容を正確に把握できていないとしつつ、ペロシ氏の念頭にあるのは「マスク着用義務化は科学に基づかない判断」とする発言であり、それに対して「ばかげている」と述べているのは間違いないと指摘した。