米、アフガン大使館の人員縮小へ 撤収支援に米兵3千人を派遣
(CNN) アフガニスタンの反政府勢力タリバーンが各地の都市を制圧する中、バイデン米政権は12日、治安悪化を踏まえ、首都カブールの米大使館の人員を縮小すると明らかにした。残るのは「中核的な」外交関係者のみとなる。
国防総省のカービー報道官によると、人員撤収を支援するために米兵3000人が派遣される。撤収完了は8月末とみられている。
また米当局者や外交筋、事情に詳しい別の情報筋によると、米国は大使館をカブール空港に移転することを検討しているという。
20年に及んだ米国の軍事作戦の終了予定日が数週間後に控える中、アフガンではここにきてタリバーンが少なくとも12の州都を制圧した。
情報筋によると、人員縮小の発表前には、国防当局者が立て続けに電話協議や会議を実施。加速するタリバーンの攻勢に切迫感が高まっているという。
オースティン国防長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は12日午前、現地の情勢についてバイデン大統領に報告し、これを受け大統領が大使館の人員縮小を命じた。
国務省のプライス報道官は人員縮小の決定について、「変化する治安情勢に照らして」下したと説明している。
カービー報道官によると、海兵隊と陸軍の計3個歩兵大隊が今後24~48時間で到着する予定で、すでにアフガンにいる650人超に加わって撤収の支援に当たるという。