アフガン北部で米チャーター便足止め、タリバンが阻止
(CNN) 米国のブリンケン国務長官は8日、アフガニスタン北部マザリシャリフ市の空港でイスラム主義勢力タリバンがチャーター航空便の離陸を許可しない混乱が起きていることを認めた。
訪問先のドイツでの会見で、米政府はこれらチャーター便の準備を支持し、出発を可能にするため全ての手段を講じる努力を連日続けていると主張した。
チャーター便を止めているタリバン側を非難もし、現段階でチャーター便の一部の乗客が搭乗に必要な証明書を保持していないことを理由にしているとした。
長官はこれらチャーター便をめぐる状況は複雑だとも指摘。大半は人助けを望むNGOや個人に絡むものだが、絶望的な境遇などにある人々に付け込んで金銭をせしめようとする人物が介入してくるリスクもあると述べた。
マザリシャリフ空港でのチャーター便の足止めは、バイデン米政権とチャーター便に関与する米議員や関係者との間に対立ももたらしている。関係者らはチャーター便に関する指針の変更や何日も待たされている出発の遅延の理由を明確にしないことで国務省への不満を示している。
一方、米下院外交委員会で野党・共和党の筆頭職を務めるマイケル・マッコール議員は9日までに、マザリシャリフ空港で出発便を待つ米国市民とアフガン人協力者が数日間立ち往生を強いられていると述べた。
機密扱いの説明でこの情報を得たとし、米国人らの人数は数百人規模とし待機している航空機は6機とした。
同議員は米テレビ局FOXニュースの番組で5日、タリバンは離陸許可の見返りを求めているとも主張。米国がタリバン政権を承認するまでこれら米国人らは人質のような状況にあるとも続けた。