新型コロナワクチンの子どもへの使用許可、近く申請か 米ファイザー
(CNN) 米ファイザーと独ビオンテックが、両社の共同開発した新型コロナウイルスのワクチンを12歳未満の子どもに対して使用することに関して、米食品医薬品局(FDA)に近く申請する計画であることがわかった。
ファイザーの会長兼最高経営責任者(CEO)のアルバート・ブーラ氏は26日、米ABCの番組に出演し、5~11歳の子どものデータをいつ提出するのか尋ねられた際、「数日の問題だ。数週間ではなく」と答えた。
新型コロナウイルスのワクチンは現在、12歳以上に対してだけ接種が認められている。子どもの感染件数が増えているなか、新学期が始まり、感染力の強いデルタ変異株が流行する状況に専門家は懸念を強めている。
米小児科学会(AAP)の直近のデータによれば、全米で報告される新型コロナウイルスの感染件数のうち子どもが約26%を占める。米疾病対策センター(CDC)の26日のデータによれば、先週は毎日、平均で266人の子どもが新型コロナウイルスで入院した。
CNNの医療アナリスト、ジョナサン・ライナー氏によれば、ファイザーとビオンテックが提出したデータは、FDAとCDCの2つの委員会を通過する必要がある。今週データが提出されれば、10月末までに委員会が開催される可能性が高い。
しかし、ワクチンが利用できるようになっても、子どもたちに接種させるという難しい仕事が待ち受けている。CDCのデータを分析したところ、新型コロナウイルスワクチンの接種を終えた青年期の若者は半分に満たない。
ライナー氏は、当局者が、子どもの健康や家族全体にとってワクチン接種が重要だということを社会全体に理解してもらうように、より良い取り組みを行うことが必要だとの見方を示した。
CDCは、幼稚園から12年生の生徒と教師、来訪者について学校ではマスクの着用を推奨しているほか、換気の改善や物理的な距離の確保などを勧めている。