米NY州、医療従事者数百人が職務停止 ワクチン未接種で
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク州で28日、新型コロナウイルスのワクチンを接種していない医療従事者数百人が職務停止となり、近く解雇される可能性も出てきている。ニューヨーク州では27日に医療従事者に対する新型コロナウイルスワクチン接種の義務付けが施行された。
州知事室によれば、27日夕の時点で、病院職員の92%、老人ホーム職員の92%、成人介護施設職員の89%が少なくとも1回ワクチンを接種した。ワクチン義務付けの期限が迫るなか、過去4週間でワクチン接種率は大きく伸びたという。
ニューヨーク州保健省は8月、州内のすべての医療従事者に対して、9月27日までにワクチン接種を義務付ける指示を出していた。
ニューヨーク州でのワクチン義務付けは今後、米国内で起こる可能性のあることの前触れかもしれない。バイデン大統領も同様に、連邦政府の職員や大企業、医療関係者に対して、ワクチン接種や検査の実施を求めている。バイデン大統領の要請の対象となるのは1億人規模となる可能性がある。
バイデン氏は「忍耐の限界に近づきつつある」と述べ、ワクチン接種を拒むことが全員の負担になっているとの見方を示していた。
各州ではこれまでも、病院の職員に対して、病気のまん延から職員や患者を守るためにワクチンの接種を求めている。
ニューヨーク州では医療従事者の大部分は新型コロナウイルスワクチンを接種している。しかし、それでもワクチン義務付けによって多くの職員が働けなくなる可能性があり、人手不足が提供できる治療の質の低下につながる可能性がある。ニューヨーク州は学校や裁判所でもワクチンの接種を義務付けているため、こうした分野でも人手不足が発生する可能性がある。
ニューヨーク州のホークル知事は27日夜、こうした人手不足の可能性に対処するため、利用できる医療従事者を増やし、追加された医療従事者が新型コロナウイルスの検査やワクチン接種を認めるための行政命令に署名した。