米加州沖で原油流出、野生生物の生息地破壊 野鳥や魚の死骸が漂着
(CNN) 米カリフォルニア州南部沖で石油パイプラインが破損し、12万6000ガロン(約57万3000リットル)相当の原油が海上に流出した。沿岸部の一帯は原油に覆われ、死んだ野鳥や魚が海岸に漂着している。同州オレンジ郡の当局者が3日に明らかにした。
同郡執行官のカトリーナ・フォーリー氏によると、パイプラインの破損は同州南部ハンティントンビーチの沖合約8キロの地点で発生した。
石油はタルバート湿原全域に流入し、同地の野生生物に深刻な被害が出ている。フォーリー氏は「私たちが地域社会と連携し、何十年もかけて作り上げてきた美しい野生生物の生息地が、たった1日で完全に破壊された」と語った。
当局によると、ハンティントンビーチからニューポートビーチまで原油が広がっている/KCAL/KCBS
沿岸警備隊は、原油の混じった海水約4600リットルを流出地点から回収したと発表した。今後も24時間態勢で対応を継続する。
米沿岸警備隊によると、油まみれになったアカオタテガモ1羽が保護されて、獣医師の手当てを受けている。ほかにも油にまみれた野生生物の報告が入っており、調査を進めている。
米国家運輸安全委員会(NTSB)はツイッターを通じ、調査団を派遣して情報収集と流出源の特定にあたると発表した。
このパイプラインを保有する石油・ガス会社アンプリファイ・エナジー(本社米テキサス州ヒューストン)は3日午後、マーティン・ウィルシャー社長兼最高経営責任者(CEO)が記者会見を開き、地元や州、連邦機関と連携して回収に尽力すると表明した。