電車内で女性レイプの男を逮捕、他の乗客は止めに入らず 米当局
(CNN) 米ペンシルベニア州フィラデルフィアを走行中の電車内で先週、女性に性的暴行を加えたとして、男1人が逮捕されたことが分かった。当局が明らかにした。車内には多くの目撃者がいたが、制止や通報を行うことはなかったという。
運行主体の南東ペンシルベニア交通局(SEPTA)の声明によると、事件は13日夜、SEPTAのマーケット・フランクフォード線で発生。他の乗客は事件を目撃したものの、当局に通報しなかった。
SEPTAは「車内には他にも人がいて、この恐ろしい行為を目撃していた。乗客が緊急通報していれば、もっと早く事件を阻止できたかもしれない」と述べ、犯罪現場や危険な状況を目撃した場合は通報するよう呼び掛けた。
SEPTAの報道官によると、警察に通報したのは現場付近にいたSEPTAの従業員だった。
列車に乗った従業員は暴行現場を目撃すると、ただちに緊急通報。これを受けてSEPTAの交通警察が即座に出動し、警官1人が駅に到着した電車に乗り込んだ。この警官が容疑者を拘束したという。
容疑者の身元はフィストン・M・ノイ容疑者(35)と特定された。法廷文書によると、レイプや性的暴行、加重強制わいせつなどの罪に問われている。現在はデラウェア郡の収容施設に勾留中で、25日に予備審問が予定されている。
CNN提携局WPVIは地元警察の話として、容疑者は被害者と面識がなかったと伝えた。警察は女性が被害を証言したことを称賛し、「信じられないくらい強い女性だ。進んで証言し、多くの情報を提供してくれた。現在は快方に向かっており、事件を乗り越えてくれることを願っている」と述べている。
一方で、「私の意見では、止めに入るべき人が数多くいた。誰かが何かをすべきだった」と他の乗客に苦言を呈した。