米国のアフガン和平担当特別代表が辞任、混乱の退避作戦から2カ月
(CNN) 米国務省は18日、ハリルザド・アフガニスタン和平担当特別代表が辞任すると発表した。米軍が混乱の中、犠牲者を出しながらアフガニスタンから撤退した退避作戦から2カ月弱のタイミングでの辞任となる。
後任にはハリルザド氏の下で副代表を務めたトム・ウェスト氏が就任する。同氏はバイデン氏が大統領に就任する際の政権移行チームでアフガン政策を主導。ここ数カ月間はハリルザド氏と緊密に連携していた。
ブリンケン国務長官は声明で、「アフガニスタン和平担当特別代表として、ザルメイ・ハリルザド氏は自身の職を辞任する。私は彼が数十年にわたって米国人に奉仕してくれたことに感謝の意を表明する」とコメント。さらに「副代表を務めていたトーマス・ウェスト氏がアフガニスタンの特別代表に就任する」とした。
CNNは同日早く、バイデン政権がハリルザド氏の辞任を発表する見通しであると報じていた。CNNが入手したブリンケン国務長官への書簡でハリルザド氏は、「我々のアフガニスタン政策が新たな局面に入る節目」で辞任するのが良いタイミングだと判断したと述べている。
ハリルザド氏はトランプ前政権およびバイデン政権下でアフガニスタン和平担当特別代表を務めた。外交政策の関係者らの間で名の知れたベテラン外交官として、イラクや国連の大使を務めた経験もある。