2人が死亡した熱帯感染症、市販のアロマスプレーとの関係判明 米CDC
(CNN) 米ジョージア州など4州で4人の症例が確認され、うち2人が死亡した類鼻疽(るいびそ)と呼ばれる熱帯感染症について、米疾病対策センター(CDC)は26日、遺伝子解析の結果、小売り大手ウォルマートで販売されたアロマスプレーが全症例に関係していることが分かったと発表した。
類鼻疽菌が検出されたのは「BHGラベンダー&カモミール・アロマセラピー・スプレー」のシリーズ製品。CDCはこの製品をウォルマートで購入した消費者に対し、捨てたり中身を下水に流したりしないよう呼びかけている。
「類鼻疽を引き起こす病原菌は通常、米国の土や水の中には存在しない。もしこのスプレーボトルが埋め立てられれば、病原菌が定着して米国内で類鼻疽のさらなる症例が発生する可能性がある」としている。
同製品を購入した消費者に対しては、ウォルマートに返品してギフトカードと交換するよう促した。返品の際は、チャック付きの袋と段ボール箱に入れて厳重に梱包する必要があると強調。この製品をスプレーした可能性のあるシーツやリネン類は、普通の洗濯用洗剤を使って洗濯し、高温の乾燥機で完全に乾かすよう勧告している。
CDCは、何カ月にも及んだ調査を経て感染源を突き止めたと説明する。現在は類鼻疽菌がスプレーに混入した原因の究明に当たっている。
さらに、消費者製品安全委員会やウォルマートの協力を得てインドの製造業者に連絡を取り、このスプレーの成分が別の製品にも使わていないかどうか調査する。
問題のスプレーはウォルマートの55店舗と通販サイトを通じて2月~10月21日の間に販売されていた。