オミクロン株への懸念、未接種者のワクチン接種のきっかけに 米専門家
(CNN) 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の出現を受けて世界各地で渡航禁止の措置が導入されるなか、専門家からは、オミクロン株による影響への懸念がワクチン未接種の数百万人の米国人が接種を受けたり、対象者が追加接種をしたりするきっかけとなればとの声が出ている。
バンダービルト大学のウィリアム・シャフナー教授は26日、CNNの取材に対し、「来週か再来週までに多くのそうした人々がワクチンを活用することを望む」と述べた。ワクチン接種は直近の期間で助けになるとし、オミクロン株が最悪なものである可能性があるかもしれないが、それでもワクチンは部分的に効果があると指摘した。
米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長もワクチン接種や追加接種が効果的な手段だとの見方を示している。
ファウチ氏は、ワクチン未接種の人々がワクチンを接種し、ワクチンを接種した人も追加接種のタイミングが来たら接種を受けるという理由があるのは明白だと指摘した。追加接種も重要で、新型コロナウイルスから身を守る抗体の水準を引き上げると述べた。
米疾病対策センター(CDC)によれば、26日時点で、米国では人口の59%に相当する1億9600万人がワクチン接種を完了している。さらに3750万人が追加接種を受けた。
新型コロナウイルスが世界各地で流行してから約2年が経過したが、専門家や各国の指導者はオミクロン株の影響に懸念を示しており、多くの国々が渡航禁止措置を導入した。オミクロン株は南アフリカをはじめ、ボツワナ、香港、ベルギー、ドイツ、イタリア、チェコなどで見つかっている。