家畜がオオカミに襲われる被害、米コロラド州で70年ぶりに確認
(CNN) 米コロラド州北中部のジャクソン郡で、畜牛がオオカミの群れに襲われて死んでいるのが見つかった。コロラド公園野生生物局(CPW)によると、同州で家畜がオオカミに襲われる被害が確認されたのは70年ぶりだった。
コロラド畜産業協会の発表によると、体重約230キロの純血種の若いメス牛1頭が、オオカミの群れに襲われ、食べられて死んでいるのが見つかった。この群れの存在は、CPWが2021年初めに州北中部で確認していたが、それ以前からこの地域で個々のオオカミが目撃されていたという。
CPWによると、19日午前9時ごろ、ジャクソン郡の農場で子牛が1頭死んでいるとの通報が入り、調査の結果、畜牛がオオカミに襲われる事案だったことを確認した。
死骸のすぐ近くにはオオカミの足跡があり、子牛の体の傷は、オオカミ被害の傷跡と一致していた。
CPWの広報は22日、CNNへの電子メールで、コロラド州でオオカミによる家畜の被害が確認されたのは70年ぶりだったと説明した。
ハイイロオオカミは州の絶滅危惧種に指定され、自衛以外の目的で捕獲したりすることはできない。
今回の家畜の被害については、ピューマやクマによる被害と同様に、野生生物被害を補償する制度にのっとって州が補償の手続きを進めている。