米、ウクライナへのさらなる軍事支援を検討
(CNN) 米国のバイデン政権がウクライナに対し、ロシアによる占領に抵抗できるようにより多くの武器供与を含めた新たな選択肢について検討していることがわかった。ロシアのプーチン大統領がウクライナへの侵攻を決断した場合の代償を引き上げることを狙っている。
複数の情報筋によれば、新たな選択肢についての話し合いは、バイデン政権内で悲観的な見方が出ていることを反映したものだという。先週行われたロシア当局者との外交協議では事態打開になるような動きがなかったほか、ロシアは過去数日間に兵力を増強し続けている。
米国は、ウクライナ軍やウクライナ政府が侵攻を回避するのをどのように支援するのか検討することに加えて、潜在的なロシア軍の占領に抵抗するためのウクライナ軍の能力増強の選択肢について評価を行っている。当局幹部によれば、その中には、ウクライナ軍に対する追加の弾薬や迫撃砲、対戦車ミサイル、地対空ミサイルシステムの提供の可能性も含まれている。地対空ミサイルシステムは北大西洋条約機構(NATO)から提供される可能性が高い。
21日には、米国のブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相がスイス・ジュネーブで会談する。米国務省当局者は今回の会談について、外交が行き詰っていないことを示唆しているとの見方を示した。
米国のバイデン大統領は、ロシアとの戦争のために米軍をウクライナに派兵することは選択肢にないと明らかにしている。しかし、特殊作戦部隊はウクライナを出入りし、ウクライナ軍に訓練を施している。政権高官によれば、米中央情報局(CIA)などの他の機関も一部支援を提供する可能性があるという。CIAのバーンズ長官は先週、ウクライナ首都キエフを訪問してウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナに対するリスクについて話し合っていた。