マスク着用義務解除はまだ時期尚早、米CDC所長が見解
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は8日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的として推奨されているマスク着用規定について、まだ改訂や緩和をすべき時ではないと強調した。
ワレンスキー所長はWYPRのラジオ番組の中で、「全学校で生徒や児童がよく合うマスクを屋内で常時着用することを引き続き奨励する」とした。
その上で、「今現在、まだ1日に約29万の症例があり、入院率はデルタ株のピーク時よりも高い」「我々は先を見据えて計画を立てており、引き続き見極めを行って科学に従う。それでも今この瞬間は、児童や生徒のマスク着用を奨励する我々の勧告に変わりはない」と強調した。
米国ではマスク着用義務を緩和する州が増えている。カリフォルニア州やデラウェア州は今週、数日以内に屋内のマスク着用義務を解除する方針を発表。コネティカット州やニュージャージー州は学校でのマスク着用義務を解除している。
CDCによると、米国内の郡の99%は依然としてコロナウイルス感染が高い水準で推移している。ワレンスキー所長は、オミクロン変異株が猛威を振るったピーク時に比べて症例数が減っていることは、慎重ながらも楽観視できると述べる一方、CDCが感染防止対策の解除を検討するにはまだ症例数が多すぎると指摘した。
「私たちには、子どもが学校で安全に過ごすことができるようにする責任がある。今現在、それにはマスク着用が含まれる。学校でマスクを着用していなかった地域で集団感染が起き、閉鎖を余儀なくされている」とワレンスキー所長は強調している。