プーチン氏の核含む「抑止力」警戒態勢引き上げ、米が批判
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスのサキ報道官は27日、ロシアのプーチン大統領が核兵器を含めた「抑止力」の警戒態勢を引き上げたことについて、一方的に事態を深刻化させ、脅威を作り出すこれまでのパターンを繰り返していると批判した。
サキ氏はABCの番組に出演し、「これは、今回の衝突を通じて、我々が目撃しているプーチン大統領のパターンだ。さらなる侵攻を正当化するために存在しない脅威を作りだしている」と指摘。国際社会と米国民は今回の動きをそうした観点から見るべきだと述べた。
米政権高官は27日、CNNの取材に対し、プーチン大統領の行動は「事態を深刻化させる、全く不必要な新たな一歩だ」との見方を示した。
同高官は、プーチン大統領は今回の紛争のあらゆる局面でさらなる侵攻を正当化するための脅威を作り出していると指摘。プーチン大統領はウクライナからも北大西洋条約機構(NATO)からも決して脅威にさらされてはいないとし、NATOは防衛的な同盟でありウクライナで戦うことはないと述べた。
同高官は、ロシア軍が脅威に直面している唯一の理由はロシア軍が核兵器を持たない主権国家に侵攻したからだと語った。