ウクライナ軍の砲撃が威力、ロシア軍の進軍阻止 米分析
(CNN) 米国防総省高官は13日、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が一部で拠点を築くドンバス地方(ルハンスク、ドネツク両州)の最新の戦況に触れ、ウクライナ軍の砲門による攻撃がロシア軍の前進を頓挫させているとの分析を示した。
ロシア軍はドンバス地方の完全制圧を狙う戦術に転換したともされる。ロシア軍は特にドンバス地方の北部で陣地の強化を図るため、ドネツ川で部隊を渡河させる作戦を試みているという。
同高官によると、東部ハルキウ州イジュームとドネツク州スラビャンスクの間で多数の戦闘が発生し、ロシア軍は大きな戦果を得られなかったとした。ただ、ルハンスク州ポパスナ町の西側では作戦の進展が徐々に見られるともした。
また、米国によるウクライナ向け軍事支援の中に含まれていた155ミリ榴弾(りゅうだん)砲に触れ、引き渡した89門の大多数が戦場に投入されたり、戦線の前方展開の場所に移されたりしているとした。
ウクライナ内にいる砲撃担当要員が伝える情報では、同榴弾砲による攻撃の有効性について評価が非常に高いともした。
155ミリ榴弾砲の維持管理の訓練を終了したウクライナ軍兵士は約30人で、日程が2週間のこの訓練を現在受けているのは17人とも説明。発射などの操作訓練を完了したウクライナ軍兵士はこれまで370人とした。