兵士2人がクマに襲われ死傷、近くに親子グマの巣穴 米アラスカ州
(CNN) 米アラスカ州にある米軍基地の敷地内で10日、兵士2人がクマに襲われて1人が死亡、もう1人が負傷した。野生生物管理当局は、母グマが子グマを守ろうとして人を襲ったのかもしれないと推測している。
アラスカ軍の12日の発表によると、クマに襲われたセス・マイケル・プラント二等軍曹(30)は、搬送された陸軍基地の病院で死亡が確認された。もう1人の兵士は軽傷を負って手当てを受けた。
死亡したプラントさんは、第509パラシュート歩兵連隊第3大隊に所属。エルメンドルフ・リチャードソン合同基地(JBER)の訓練区域で作業中にクマに襲われた。
アラスカ州魚類狩猟局の発表によれば、プラントさんが襲われた場所は、基地の中でも人のいる場所からは遠く離れていた。通報を受けて現場に駆け付けた同局の職員は、近くにクマの巣穴を発見。巣穴にはアメリカヒグマの子グマが2頭いた。
同局は、メスのクマが子グマを守るために人を襲ったのではないかとみている。
同局によれば、アラスカには北米のクマが3種とも生息しているが、現場から採取された毛から判断すると、プラントさんを襲ったのはアメリカヒグマだったと思われる。クマは普通は「人を避けるか無視する」が、場合によっては危険なこともある。
狩猟用カメラには、大人のクマが巣穴に戻り、子グマたちを連れて出て行く様子が映っていた。
同局は、クマが公衆の安全を脅かすとみなされた場合や、人を襲って死亡させた場合は駆除することがあるとしている。
陸軍の犯罪捜査班は、州魚類狩猟局などと連携して捜査を行っている。