外国提供の兵器、最前線へ既に投入 ウクライナ国防次官
(CNN) ウクライナのマリャル国防次官は11日、米国やほかの支援国がウクライナへ譲渡した兵器が最前線の戦場へ既に投入されていることを明らかにした。
記者会見で、対戦車ミサイル「ジャベリン」や地対空ミサイル「スティンガー」に加え、米国が供与した155ミリ榴弾(りゅうだん)砲が前線に届いていると表明。「これら兵器は兵士にとって生命線であるため配備のペースの加速に努めている」とも述べた。
ロシアは輸送インフラの破壊をもくろんでいるが、外国製兵器の供給は、もはや日常化しているとも指摘した。
米国防総省の高官は10日、米国がウクライナへの引き渡しに合意した榴弾砲90門のうち89門を同国が受け取ったことを記者団に明らかにしていた。
マリャル国防次官は、ウクライナがより長期の紛争を乗り切るためには新たな取り決めが助けになるとも示唆。「武器貸与の方式が現在検討され、欧州連合(EU)やほかの諸国からも支持を得ている」とした。
「戦争が新たな段階に入っている」ともし、「ロシアは『装備品の戦争』に勝てないであろう状態に自らを追い込んでいる」とも主張。「勝利をつかむまで、数週間、おそらくは数カ月の困難な日々に我々は直面するだろう」との覚悟も示した。
さらに、ウクライナの工場の生産能力は強化されていると説明。生産能力の開発に戦略的な手立てを講じており、製造業者は処理するのに今年の終わりまでかかる軍装備品などの発注を受けていると述べた。
防弾チョッキなど防護用の装備品については国防省が海外で調達しているとした。5月の最初の10日間でウクライナ軍が受け取った防弾チョッキは3万4000着以上になるとも明かした。