米、ウクライナ軍訓練の大幅拡充を検討 月間2500人の案も

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米国、ノルウェーとの訓練で自走榴弾砲に砲弾を装填するウクライナの砲兵ら/Sgt. Spencer Rhodes/US Army

米国、ノルウェーとの訓練で自走榴弾砲に砲弾を装填するウクライナの砲兵ら/Sgt. Spencer Rhodes/US Army

(CNN) バイデン米政権がウクライナ軍を対象にした米軍による訓練計画の大幅な拡充を検討していることが12月1日までにわかった。

多数の米政府当局者が明らかにした。ドイツにある米軍基地での訓練では人数を月間あたり最大2500人まで飛躍的に増やす案も含まれている。

拡大が実現した場合、人数のみでなく訓練内容も大幅に増えたり、変わったりすると想定されている。ロシアによるウクライナ侵攻が今年2月に始まって以降、米軍が訓練したウクライナ兵はこれまで数千人規模で、大半は少人数のグループずつが対象で、中身も特定の武器操作などに限られていた。

新たな訓練計画でははるかに多い兵士が想定され、内容もより精緻(せいち)な戦場戦術が取り上げられる。歩兵展開と砲撃支援の戦術的な融合の仕方などが含まれ、ウクライナ軍がポーランドや英国で受けてきた訓練より厳しくかつ包括的な形態のものになるとした。

訓練拡大はウクライナ側の要請に応じたもので、現在は米政府の関係省庁の間で検討作業が依然進められている。本格的な冬場が始まり、ウクライナでの軍事作戦が減速を強いられそうな状況の中での訓練見直しともなっている。

CNNの取材に応じた米政権高官は訓練拡大計画に具体的に触れることは拒んだ。ただ、ウクライナ側が戦場で成功を収めるのに必要な技量の保持を確実にさせるための方途は常に模索していると述べた。

米海軍分析センターに所属するロシア、ウクライナ両国軍の専門家は、ウクライナ側は得られる全ての訓練を必要としており、訓練拡大は良策と指摘。

ただ、ウクライナでの戦闘は主に砲兵隊同士などの消耗戦として続いてきており、いわゆる歩兵展開と砲撃などを組み合わせた「統合軍訓練」が戦場でどれほど決定的な意味合いを持つのかは未解決の問題のままだとした。

その上で、戦場での主要な不確定要素は現在、ウクライナ、ロシア双方と共に兵器弾薬の確保になっているとし、「ウクライナが十分な砲弾を準備していなければ統合軍の戦術で効果は見込めない」とも分析した。

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