銃乱射の容疑者から銃奪い取った男性、多くの命救った「英雄」と称賛
(CNN) 21日夜に米ロサンゼルス近郊モントレーパークのダンススタジオで発生した銃乱射事件で、容疑者の男が事件後に向かった別のダンススタジオで、そこで働く男性が男と取っ組み合いの末銃を奪い取っていたことがわかった。警察は男性を多くの命を救った「英雄」とたたえた。
ブランドン・トゥサイさんは21日夜遅く、家族で経営するダンススタジオで金属音を聞いた。男が入ってきたときにはチケット売り場にいて、物静かな男が問題人物だとすぐにわかった。
男は部屋の中をうかがう様子を見せた後、トゥサイさんに銃を突きつけた。
トゥサイさんは体が凍りつき「自分は死ぬんだ。これで私は終わりだ」と思った。だがその後「何かが私に降りてきた」という。
トゥサイさんは男に突進し、約40秒間取っ組み合いとなった。「もっと長く感じた」というこの間に、トゥサイさんは顔や後頭部、背中、手を何度か殴られた。
「武器を私やダンスホールに向けさせないように頑張った」(トゥサイさん)
命がけのこの瞬間に「もしこの銃を手放したら、私や私の周りの人、友人、家族に何が起きる」と思いつつ、何とか男から銃を引きはがすことに成功。銃を持つのは初めてだったが、男に出ていけと伝え「撃つぞ」と脅した。「自分は彼を殺さないといけないんだ」と思ったという。
男はトゥサイさんを再び襲おうか考えている様子だったが、結局ロビーを離れ自分のバンに走り去った。