ペンス前米副大統領宅から機密文書見つかる
ワシントン(CNN) 米国のマイク・ペンス前副大統領の弁護士は、機密指定のマークが入った文書十数点を、インディアナ州の同氏の自宅で先週発見した。同氏は既にこれらの記録を米連邦捜査局(FBI)に引き渡したという。事情に詳しい複数の情報筋がCNNに明らかにした。
FBIと司法省の国家安全保障局は、これらの文書の中身と、ペンス氏宅に持ち込まれた経緯についての調査を開始した。
機密文書発見の前には、バイデン大統領の個人事務所と自宅からも機密文書が見つかったことが明らかになっていた。情報筋らが述べた。発見に先駆け、ペンス氏は再三、いかなる機密文書も所持していないと語っていた。
これらの文書がどのような事項に関するものなのか、またどれほど機微な内容なのかは現時点で不明。
ペンス氏のチームは24日、議会指導部や関連する委員会に対し、今回の発見を通知した。
ペンス氏は念のため、機密文書取り扱いの経験を有する自身の弁護士に自宅の捜索を実施するよう求めていた。情報筋らは、当該の弁護士が先週、ペンス氏宅に保管されていた4つの箱を調べ始めたと説明。その結果、機密指定のマークが入った少数の文書を見つけたとした。
弁護士は直ちに米国立公文書館に連絡。同館が司法省に通知したという。弁護士がCNNに明らかにしたところによると、その晩にFBIが文書の引き渡しを要請し、ペンス氏が応じた。
ペンス氏の代理人が国立公文書館に送付した書簡によれば、同氏は自宅に機微な、あるいは機密指定された文書が存在していることを認識していなかった。一方でこうした情報の保護の重要性は理解しており、国立公文書館並びに適切な調査に対しては積極的に協力する意向を示しているという。
当該の機密文書の入った箱はまず、ペンス氏が一時居住したバージニア州の家屋に置かれ、その後インディアナ州へ移されたと情報筋は説明した。箱は警備の厳重な場所には置かれていなかったがテープで封をされており、箱詰め後には開封されていなかったとみられる。発見後は家屋内の安全な場所に置かれた。
ペンス氏の弁護士によると、首都ワシントンにある同氏の支持団体の事務所も捜索されたが、機密文書やその他大統領記録法の対象になる文書は見つかっていない。
バイデン氏とトランプ前大統領による機密文書の扱いに関しては、それぞれ特別検察官が捜査を行っている。ペンス氏を巡っては2024年の大統領選に向け、共和党からの指名獲得を目指す準備に入っているとの臆測が浮上していた。