米アラスカで撃墜の飛行物体、偵察機器なく小型車の大きさ
(CNN) 米アラスカ州上空で発見した飛行物体を米軍戦闘機が撃墜した問題で米政府当局者は11日までに、この物体が偵察用の機器類などを搭載していたような形跡は一切なかったとの分析結果を示した。
また、今月4日に米サウスカロライナ州沖合の領空で撃ち落とした中国の偵察用とみられる気球に比べ小さく、精巧なつくりにもなっていなかったと説明した。
米国防総省のライダー報道官は、現段階で性能、飛来の目的や発射された場所などを含めこの物体の詳細についてさらなる情報はないと指摘した。
ただ、大きさは小型車ほどとし、最近騒がせた中国の監視気球と比べ大きさや形状も似ていないとした。
その上でこの飛行物体を気球と形容することも避けた。
一方、CNNの取材に応じた米政府当局者は、10日に実行した撃墜により、地上の住民らや土地などに深刻な被害が出るような事態を米軍は想定していなかったと述べた。
複数の国防総省当局者によると、カナダとの共同防衛組織である北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は今回の撃墜を日中に遂行することを求めた。極北地域で陽光が注ぐ短い時間帯であるのなら高速の戦闘機が飛行速度が遅い物体を狙うのがより容易になるのが理由だったという。