米裁判所、トランプ氏の求め退ける 証拠排除と検事不適任の認定巡り
(CNN) 米南部ジョージア州フルトン郡の裁判所は31日、2020年大統領選で同州の結果を覆そうとしたトランプ前大統領の動きを巡る捜査で、証拠の排除や担当検事の不適任の認定を求めるトランプ氏の請求を退けた。
トランプ氏の請求に加わろうとした別の共和党員の求めも認めなかった。この共和党員は偽の選挙人として活動していた。
ロバート・マクバーニー判事は、トランプ氏、当該の共和党員とも、起訴前の段階では進行中の捜査や潜在的な起訴を争う立場にないと述べた。大々的に報道される刑事捜査の対象となり不快だとしても、それだけで裁判所の介入を認める理由にはならないとも説明した。
フルトン郡のファニ・ウィリス地方検事は来月1日までに大陪審に本件を提示するものとみられる。CNNは以前、ウィリス氏がゆすりや共謀の罪での起訴を検討していると報じた。
弁護団は先ごろ、同州最高裁でも捜査の終了を請求したが、認められなかった。
弁護団は以前、同州に設置された特別大陪審の合憲性に懸念を示し、ウィリス氏の発言を批判していた。この点、マクバーニー氏は合憲性や検事の留任について懸念を主張できる時期は今後あるだろうが、「今ではない」と指摘した。また、ウィリス氏の発言は「党派色や個人的な好み」を帯びておらず、検察の仕事は通常通りで異議申し立てできるものではないと認定した。
弁護団はまた、本件請求について判断を示さないという理由で、マクバーニー氏を担当判事から外す申し立ても行っている。これに関しては別の判事が8月10日に聴聞を開く。
マクバーニー氏は、自身の判断は所定の期間内に行っており、申し立ては無意味との見解を示した。
数年に及ぶウィリス氏による捜査は、選挙不正のそそのかし、当局者への虚偽の陳述、共謀、ゆすり、宣誓違反、選挙関連の脅迫への関与の疑いを視野に進められた。